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本研究室についてAbout our laboratory

本研究室は、大学院工学研究科のナノ・マイクロ構造科学研究センターに所属しております。研究グループ名は、ランダム物質構造解析研究グループです。

学部は、電子情報電気工学科 電子素子・回路コースを、大学院は電気系工学専攻 物性デバイス工学部門を担当しております。

研究室を志望される方へguide for candidates of our lab member

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メッセージMessage

学部生の方にとって、研究室がどんな所なのか意識するようになるのは、卒研配属が近づく3年生の後半になってからではないでしょうか。それまでは、大学とは授業を受けて座学の勉強をするところという印象が強いのではないでしょうか。しかし、大学は学術研究を行う機関でもあります。その研究を行うグループ単位が研究室です。

大学には大きく3つの役割があります。それは、教育、研究、社会貢献です。この分類で考えると、皆さんがこれまで受けてきた授業は教育に分類されます。一方、卒研から大学院では、もちろん教育の要素もありますが、研究成果の社会還元、つまり社会貢献の要素も含まれるようになります。中でも大きな違いは、授業では皆さんは教育を受ける側であったのに対し、研究では社会貢献する側になるということです。

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研究室配属後は、新しい大学生活が始まります。学内に研究室という居場所ができ、研究室の方針に沿った自分の研究テーマを持つことになります。これまでよりも一層、自分で考え、行動し、研究課題を解決していかなければなりません。ここに大学で学ぶ大きな意味がでてきます。

世の中には、実際に経験をしないと実感をもって理解できないことが沢山あります。授業の内容などもその良い例ではないでしょうか。研究室で行う研究では、学会や社会で解決が望まれている問題を扱います。そこでは、これまで学んできた教科書的知識を総動員して問題の解決にあたります。その過程では、泥臭い問題が原因で教科書通りに研究が進まないこともでてきます。しかし、実際に行動することによって培われる経験は、これまで学んだ教科書的知識を知恵に変えてくれるでしょう。

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本研究室では、超微細MOS型トランジスタや高効率太陽電池などの半導体デバイスの高性能化につながる応用研究を進めています。具体的には、パルスレーザー堆積法などの最先端の薄膜形成装置を駆使して構造や組成を精密に制御した金属酸化物などの絶縁材料を半導体基板上に形成し、それらの構造解析、電気測定を通じて基本物性を詳細に調べることでデバイス高性能化に向けた物理的要因を究明していく研究を行っています。

本研究室の研究テーマは、基礎学問的な要素を含んでいます。このような研究では、結果を出すためにある程度の時間をかけてじっくり研究することが求められます。よって本研究室では、卒研生に対して大学院博士前期課程(修士課程)への進学を勧めています。また、電子物性およびMOSトランジスタや太陽電池などの半導体デバイスの動作機構に興味を有する学生の方を歓迎します。


教育方針Educational policy

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我々は、なぜ研究をしているのでしょうか。もちろん様々な理由があります。研究は世の中の役に立つという使命感などもその一つです。しかし、その中でも大きな動機となっているものは、何より研究は楽しいということです。誰も知らない事柄を発見する、また誰も考えつかなかったものの見方を生み出す、そういった体験ができるのが研究の醍醐味です。そして新しい発見をすることが、社会貢献にも繋がるのです。

本研究室では、一人一人に対して個々の研究テーマを設定します。もちろん研究内容の共通部分では、他の人と協力をします。しかし、与えられる各テーマの中には、個人が主体となって取り組まなければならない部分をわざと含めています。その部分については、他の人に頼ることなく自分で問題を解決してもらいます。なぜならば、それが自己問題解決力を育てると考えているからです。

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また、本研究室では自主性を重んじています。自発的に研究に取り組めるよう、テーマを与えた後は、ある程度個人の裁量で研究を進めてもらいます。とはいっても、いきなり全てを自分で考えるのは大変なので、初めは色々指示を出すことになります。しかし、最終的には自身の研究に関しては、教員より詳しくなるという心意気で取り組んで下さい。

本研究室では、早期英才教育の考え方をとっています。研究が早く進められる人は、どんどん進めてもらって結構です。そして、できるだけ早い段階で研究成果を外部に発表してもらいます。良い成果をあげるのに早すぎることはありません。ただし、これは決して研究を早く進めることを目的としているからではありません。人は、能力を持て余した状態よりも少しバイアスされた状態の方が成長すると考えているからです。

以上が、本研究室の教育方針になります。本研究室の研究テーマに興味があり、また上記のような教育方針に共感できる方を歓迎します。ただ、この方針一辺倒というわけではありませんので、研究室配属の際に相談してもらえれば結構です。それでは、一緒に研究を楽しみましょう。


本研究室で身につくスキルAcquisition of skill

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本研究室では、研究活動を通して以下のスキルが身につけることを目指しています。これらのスキルは、研究以外でも役立ちますので、がんばって習得してみてはいかがでしょうか。


学部、大学院の所属Affiliation in undergraduate and graduate school

本研究室では、電子情報電気工学科 電子素子・回路コースの卒研生を受け入れております。本研究室に卒研配属された場合は、所属はナノ・マイクロ構造科学研究センター ランダム物質構造解析研究グループとなりますが、卒研発表は電子素子・回路コースにて行います。

大学院で本研究室に進学を希望する場合は、電気系工学専攻 物性デバイス工学部門を選択して下さい。大学院でも、所属はナノ・マイクロ構造科学研究センター ランダム物質構造解析研究グループとなりますが、博士前期過程、博士後期過程の学位論文の発表は電気系工学専攻、物性デバイス工学部門にて行います。

研究室見学や進学に関するご相談は随時受け付けています。興味がある方はいつでもお気軽にご相談ください。 お問い合わせフォーム


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研究室での生活についてLaboratory life

はじめにIntroduction

本研究室に卒業研究生として配属された学生は、ランダム物質構造解析研究グループの所属となり、研究室に自分の席を持つことになります。配属後は、毎日研究室に来て各人の研究テーマに沿った研究を行っていただきます。

一口に研究といっても、ただ実験をするだけではありません。ある時は実験し、ある時は論文を読んで知識を蓄え、またある時は研究室セミナーで皆と議論をするなど多岐に渡ります。また、研究室では研究をより円滑に進めるための改善にも力を入れています。実験装置の改良やツールの開発などのハード的な面と、より研究し易くなる考え方を取り入れるソフト的な面の両面からシステム作りを進めています。


スケジュールSchedule

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研究室の一年間の大まかなスケジュールは上の図の通りです。

4月は、新しいメンバーを迎え入れると共に、各学年で行う研究テーマを再考する月になります。研究室のイベントとしては、新歓、新人向けのインストラクション、研究室の安全講習、今年1年間どのような研究を行うかを提案してもらう研究プロポーザルなどがあります。その後、4年生の方は卒業研究、中でも院進学を希望する人は院試勉強に取り組んでいただきます。

授業期間中は隔週で研究室セミナーを行います。セミナーは、研究報告会と読書会から構成されており、前者では自身の研究の結果報告を、後者は研究室のメンバーに向けて決められた教科書のレクチャーを行っていただきます。

秋は学会のシーズンです。修士以上の人は、基本学会にて研究成果の発表を行っていただきます。学会に先立ち、6月頃に予稿の提出締切がありますので、学会で発表する人は、それまでにまとまった研究成果が求められます。

後期の授業開始と共に、研究室セミナーを再開します。また、12月頃にその年度の研究中間報告会を行います。特に、卒論、修論発表を行う人は、この時までにある程度発表の内容を固める必要があります。また、卒論、修論の目次を確定するのもこの頃です。

1月以降は、研究室の繁忙期になります。4年生の人は卒研発表と卒業論文を、修士2年の人は修論発表と修士論文を、2月の中頃を目途に完成させていただきます。修士の方は、論文を主査と副査の先生に審査していただきます。さらにこの後、春の学会シーズへと続いていきます。4年生の人で卒業研究が学会で発表できるくらいになった人は、この春の学会で学会デビューとなります。なお、春の学会の予稿提出締切は1月になりますので、参加できるかどうかは前年12月の中間報告会での判断が重要になります。

以上が研究室での1年間です。1年は、長いようで、頑張っているとすぐに終わってしまします。「気が付くと何もしないで1年を過ごしてしまった!」とならないよう、節目々々のイベントを意識して、目標をもって研究に取り組んでください。研究室のイベントも、短期的な目標を立てやすいように構成しているつもりです。


研究室のルールRules of our laboratory

研究室の生活では比較的自由ですが、あまりに自由度がありすぎるのも問題になると思います。ですから、最低限の決まり事として以下のことを守っていただきます。

この様に書くと何か厳しい決まり事があるようですが、実際は普通に研究活動をしていればほとんど問題ありません。また、分からないことがあれば指導しますので、教員や先輩に聞いてください。


研究の進め方How to proceed researches

学部4年生のほとんどの人にとって、学術研究は初めての経験であると思います。研究室での研究は、卒業研究を含め、学生実験などで行った実験とは異なる要素を含んでいます。それは、未知のことへの挑戦です。研究室で取り扱う問題の多くは、まだ答えが分かっていないことや方法が分からないことです。もちろん、成功するか、失敗するかもわかりませ。数ある手がかりから、可能性の高い解決へのアプローチを見つけ、問題解決に取り組みます。

このように書くと、何かとても難しいことをやらなければならない気がしてきますが、実際はそうではありません。研究室には、これまでに蓄積してきたノウハウがあり、それらを使って問題解決のアプローチを探っていきます。この段階では、実際に手を動かし、行動することが極めて重要になります。実際に実験を行って、その実験の結果によってアプローチが正しかったことを示さなければなりません。また、間違っていた場合にも、その間違い原因を説明しなくてはなりません。そして失敗は、アプローチの適用範囲の限界と新しい研究の方向を示してくれます。これが、失敗は成功の元という所以だと考えています。

さて、話を研究の進め方に戻しましょう。新たに研究室に配属された人には、いくつかの研究テーマを提示します。その中から、一つを自分のメインテーマとして選んでもらいます。先ずは、そこからスタートです。それらのテーマには、段階的にハードルがあり、はじめは単純に実験してデータを集めさえすればよいテーマ、続いて集めたデータを基にした発展的な研究、さらには新たな現象の発見やメカニズムの分からない現象の物理的解明へと駒を進めていきます。

ここで、多少の運、不運もあり、結果が出やすい研究もあれば、出にくいものもあります。しかし、研究結果を熟考し、軌道修正しながら研究に取り組めば、良い結果に結び付くことでしょう。この点に関しても指導していきますので、ご心配なく。

そして、研究がひと段落したならば、是非学会にてその成果を公表しましょう。また、同時に研究の成果を学術論文という形で世の中に残しましょう。


参加学会一覧List of relevant conferences

以下は、本研究室の研究分野に関係する学会を上げています。せっかく得られた研究成果です。是非、国内・国際学会で発表してみましょう。


おわりにConclusion

研究室配属後は、研究という目的ができ、またそれなりに忙しくなります。もちろん、忙しい状態が好きだという人は少ないでしょうし、既に研究以外のことで忙しい人もいることでしょう。しかし、目的を伴った適度な忙しさは、間違いなく人を成長させます。また、時間を持て余している状態より、頑張った後の方が充実感も大きくなることでしょう。最後に、本研究室での経験が、将来、皆さんの役に立つことを心から願っています。


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