上野 秀樹Hideki Ueno

教授|博士(工学)

[mail] ueno@eng.u-hyogo.ac.jp

電気電子情報工学科 電気工学コース
電気物性工学専攻 電力系統工学研究グループ

電力系統工学研究グループでは、電気の基礎から電力の発生や輸送といった電気の応用までの幅広い分野の教育・研究を行っています。また、電力の安定供給に必要な電線・ケーブルなどの電気設備や高度に集積化された半導体に必要な絶縁技術などの研究を行っています。社会の変化や技術の進歩は非常に速いものです。その中で、生き抜くためには、電気・電子に関する知識はもちろん、自分で考え、素早くかつポジティブな取組みが必要です。社会で求められる実践力、行動力、問題発見・解決能力を身に付けていきます。

エネルギーマネージメントのための要素技術に関する研究

学べる内容・身に付くスキル

電気の安定供給の仕組みやそれを支える電線・ケーブル,変圧器などの重要な設備はもちろん、コンピュータを駆使した信号処理、解析技術、シミュレーション技術も身に付けることができます。

スマートグリッドと称される次世代電力供給網によって,発電所からより効率的に電気エネルギーを安定して供給し,効率的に消費するエネルギーマネージメントシステムが行われ始めています。電気の安定供給を担う設備は一般に金属箱に収められるなど,その内部を直接見ることができません。そのため、この研究テーマでは、設備内部状態を見える化し、設備内部の健康診断を行う新しい手法の開発に取り組んでいます。また、電力消費の見える化による効率的なエネルギー消費を目指し,従来とは異なる新しい電力消費量のリアルタイム計測技術・装置の開発に取り組んでいます。

電力安定供給やモビリティーの電動化を支える環境調和技術・保護技術

学べる内容・身に付くスキル

放電や絶縁破壊といった電気の基礎知識だけではなく、一般にはなじみの薄い非極めて高速度で撮影することのできる超高速・超高感度のディジタルカメラなどの先端機器を使う技術や光を計測するための機器や部品などの知識も身に付けることができます。

電力の輸送・安定供給やモビリティーの電動化には放電を抑える絶縁技術が不可欠であです。また,環境問題からも新しい絶縁技術が求められている。特に,変圧器などの機器・設備,ケーブルなどにおいては,地球環境にやさしく性能に優れた絶縁技術や壊れにくい絶縁材料を用いた電線やケーブルの開発が要求されています。また,近年パソコンやスマートフォンなどの普及に伴い,静電気による放電や雷によるトラブルが問題になっています。電子回路基盤に実装可能な保護デバイスが求められています。このテーマでは,静電気放電や絶縁破壊の観測を行い,絶縁破壊機構の解明を図り,環境に優しい技術の開発に取り組んでいます。