岡井 大祐Daisuke Okai

助教|博士(工学)

[mail] okai@eng.u-hyogo.ac.jp

機械・材料工学科 材料コース
材料・放射光工学専攻 材料組織学研究グループ

演習、学生実験では、皆さんが興味を持ちながら学べるように心がけています。研究では、金属材料の集合組織制御の研究を行っています。鉄と珪素を主体とした電磁鋼板は「電気を送る」、「電気で動かす」ことに必要な材料です。電磁鋼板の性能を最大限に引き出すために電磁鋼板の集合組織制御の研究を進めています。

金属材料の集合組織制御

学べる内容・身に付くスキル

皆さんが日常で触れる金属のほとんどが多結晶金属です。金属材料中の個々の結晶が自発的にあつまり合って、統計的な方位分布を形成する組織を「集合組織」とする概念が約100年前に見い出されました。金属の歴史の中では、「集合組織」は材料組織と統計学を融合させた新しい学術領域です。集合組織制御研究を通じて、最先端金属材料を生み出す技術を学ぶことができます。

電磁鋼板(鉄板)を構成する結晶粒の集合組織制御により低鉄損な電磁鋼板の材料開発を進めています。電磁鋼板は変圧器、モーターの鉄心材料として使用されています。鉄では{111}方位が結晶優先方位ですが、集合組織制御により得られる{100}方位配向電磁鋼板を変圧器、モーターの鉄心に用いることで、変圧器、モーターのエネルギー変換効率の向上が期待されています。変圧器、モーターは世界中で広く使用されていますので、この研究は世界規模でのCO2排出削減に大きく寄与します。