足立 大樹Hiroki Adachi

教授|博士(工学)

[mail] adachi@eng.u-hyogo.ac.jp

機械・材料工学学科 材料工学コース
材料・放射光工学専攻 材料組織学グループ

講義では、その分野を学ぶ意義を理解し、学習意欲が沸くように、その分野が発展してきた歴史的経緯や、社会において実際にどのように役に立っているかについても包括的に説明することを心がけている。研究では、材料の性質を大きく左右する内部のナノ組織に注目し、それらの測定手法を開発することや、ナノ組織の制御により新材料を開発することが目的としており、これが研究グループ名の由来となっています。

SPring-8放射光を用いた材料のナノ組織の可視化

学べる内容・身に付くスキル

世界三大放射光施設であるSPring-8を使用した先端研究ができる。材料の内部に存在するナノ組織と材料の性質の関係を理解し、新しい材料をどのように開発するか、というスキルを身に付けることができる。

世界三大放射光施設であるSPring-8を使用することにより材料のナノ組織を詳細に調べています。通常、測定に一時間以上かかるX線回折実験をSPring-8では0.1秒以下で行えるため、変形させながら、反応させながら、その場でナノ組織の変化を可視化できます。また、計算科学を併用することによって、変形中、反応中における変化の”真実”を明らかにすることが可能となり、その”真実”を利用した新たなアプローチを用いて、新材料の開発を推進していきます。

金属3Dプリンタを用いた新たな材料開発

学べる内容・身に付くスキル

材料の組織がどのように形成されるか、また、制御手法について学び、新しい材料をどのように開発するか、というスキルを身に付けることができる。

金属3Dプリンタは単に複雑な形状の部品を製造するだけの装置ではなく、レーザや電子ビームを用いた急速溶解と急速加熱により未知のナノ組織を作り出せることが真の魅力です。このような新たな作製方法の発展は新たな金属材料の開発につながることは歴史的にも証明されていることから、ナノ組織の形成過程を理解しつつ、制御することで新たな材料開発に繋げていきます。