盛谷 浩右Kousuke Moritani

准教授|博士(理学)

[mail] moritani@eng.u-hyogo.ac.jp

機械・材料工学科 材料コース
材料・放射光工学専攻 量子材料工学研究グループ

講義では、難しい概念も物理の視点と化学の視点、また原子分子の視点から説明し、現象がダイナミックにイメージできるよう心がけています。
研究では、クラスターイオンビームにより固体表面で励起される反応の基礎過程について、表面分析への応用の観点から研究しています。

ナノクラスターの衝突により材料表面で誘起される反応の基礎過程

学べる内容・身に付くスキル

装置の自作を通じて、部品設計や機械工作、機器制御やプログラミングの基礎が学べます。また、実験データを解析し粘り強く考察することで、研究者・技術者としての基礎的な素養が養われます。

ナノクラスターの衝突により、材料表面で分子がはじき飛ばされたり脱離イオン化する反応のメカニズムについて研究しています。気体を微小な穴から真空中に噴出して冷却する方法でさまざまな分子のクラスターを生成し、それを材料表面に照射したときにどんな二次イオンが発生するかを調べます。この研究は、クラスターイオンビームを使って材料中に存在する分子や、表面の状態を調べる技術(二次イオン質量分析法)の基本原理を解き明かすことを目的としています。そして、解明した原理を応用して、新しい分析技術を開発することを目指しています。

クラスターイオン衝突による有機分子の解離過程と分子構造解析への応用

学べる内容・身に付くスキル

半導体製造などに欠かせない真空装置や表面分析の技術、また複雑なデータの計測技術や数理統計解析手法を学べます。

表面からはじき飛ばされた分子の破片のデータから、元の分子構造や表面化学状態を特定する方法を研究しています。表面の有機分子は衝突するクラスターの大きさやエネルギーにより様々な壊れ方をするため、放出される二次イオンを測定すると、非常に複雑な質量スペクトルが得られます。その複雑なデータを解析し材料表面の化学状態を分析する方法を研究しています。この研究は、数理統計解析の手法を用いて複雑なデータから重要な情報を抽出し、材料表面の化学状態を分子レベルで精密に可視化する技術への応用を目指しています。