動力工学研究グループ
音響班

 非定常信号処理と音声認識,適応信号処理などをテーマにしております.また,DSPデバイスを用いたアプリケーション開発も行っています.開発にはハードウェアの基本的知識の他,数学やプログラミング能力が必要です.あくまでも,卒業実験ではなく,卒業研究なので極力自分で解決策を見いだすことを基本としています.

メンバー(2007年度)

<<兵庫県立大学>>

石光 俊介(広島市立大学 准教授)

柴谷 直明(M2) 適応フィードフォワード制御における収束特性の比較と船内騒音制御への適用

荒井 貴行(M1) オーディオ用アルミ・鋳鉄合金インシュレータの開発

高見 健治(M1) 自動車走行音のサウンドデザインに関する基礎的検討

西川 裕美 (B4) 船内騒音適応制御システムの検討




<<広島市立大学>>

中山 仁史 (D1) 体内伝導認識を用いた発声障害者支援システムの開発

小田 康平 (B4) 体内伝道認識を用いた発声障害者支援システムの開発

小田 虎士 (B4) 聴感印象の客観的評価に関する研究

鎌田 裕司 (B4) 室内伝達関数と聴感印象の関係について

山本 学 (B4) 自動二輪車加速時の客観的評価に関する研究



研究室の日常(写真集)

2005年度のメンバ
2006年度のメンバ

メンバーによる対外発表

 各学会の該当ページにLINKが張ってあります.

  1. Subjective evaluation of accelerating car interior noise using brain magnetic field K.Takami, S.Ishimitsu and S.Nakagawai, Acoustics’08 Paris (Palais des Congres in Paris) 29 June - 4 July 2008 new!
  2. 音響機器用インシュレータの開発 ○荒井貴行(兵庫県立大),浅見敏彦,小田虎士(広島市立大),石光俊介,杉山泰弘(豊橋技科大),戸田裕之 日本機械学会中国四国支部第46期総会・講演会(2008年3月7日,近畿大学工学部(東広島市))new!
  3. 脳磁界分析による自動車加速音の印象評価 ○高見健治(兵庫県立大),浅見敏彦,石光俊介(広島市立大),中川誠司(産業技術総合研究所) 日本機械学会中国四国支部第46期総会・講演会(2008年3月7日,近畿大学工学部(東広島市))new!
  4. 船内騒音の適応制御に関する検討 学○西川裕美(兵庫県立大),学 柴谷直明,正◎浅見敏彦,正 石光俊介 日本機械学会中国四国学生会第38回学生員卒業研究発表講演会(2008年3月6日,近畿大学工学部(東広島市))new!
  5. 適応騒音制御における収束特性の比較とその船内騒音への適用◎柴谷直明(兵庫県立大学),石光俊介(広島市立大学) 第10回関西支部若手研究者交流研究発表会(2007年11月29日,甲南大学)
  6. 適応騒音制御における収束特性の比較とその船内騒音への適用 柴谷 直明,石光 俊介 日本機械学会関西支部研究シーズポスター発表会 (2007年10月30日(火)大阪大学)
  7. ウェーブレットを用いた音響機器の聴感印象評価 ○石光俊介(広島市立大), 阪本浩二(兵庫県立大) , 荒井貴行(兵庫県立大) , 好美敏和(パイオニア) , 菅原啓太郎(パイオニア) , 佐々木勝弘(パイオニア) 第1回ウェーブレット変換およびその応用に関するワークショップ 241.pdf(1)-241.pdf(4)(2007年10月24日〜25日,豊橋技術科学大学)
  8. 実信号ウェーブレットの自動車吸気音解析への適用と聴感評価 石光俊介(広島市立大), ○高見健治(兵庫県立大) , 南場俊介(兵庫県立大) 第1回ウェーブレット変換およびその応用に関するワークショップ 231.pdf(1)-231.pdf(4)(2007年10月24日〜25日,豊橋技術科学大学)
  9. Construction of the Noise-Robust Body-Conducted Speech Recognition System S. Ishimitsu, M. Nakayama and T. Yoshimi, IEEE Second International Conference on Innovative Computing, Information and Control (ICICIC2007) on September 5 - 7, 2007, at Kumamoto City International Center, Kumamoto, Japan.Proceedings CDROM 4 pages
  10. Comparison with Adaptive Controllers for Feedforward Control and its Application to the Active Control of Ship Interior Noise S. Ishimitsu and N. Shibatani, IEEE Second International Conference on Innovative Computing, Information and Control (ICICIC2007) on September 5 - 7, 2007, at Kumamoto City International Center, Kumamoto, Japan.Proceedings CDROM 4 pages
  11. NOISE-ROBUST RECOGNITION SYSTEM MAKING USE OF BODY-CONDUCTED SPEECH MICROPHONE Shunsuke Ishimitsu, Masashi Nakayama, Toshikazu Yoshimi and Hirofumi Yanagawa , AES 122nd Convention (Austria Center Vienna, Vienna, Austria 5-8 May 2007) No.7105, Proceedings CDROM 8 pages
  12. 高騒音下での体内伝道音による認識システム構築 石光 俊介(広島市立大学),○中山 仁史,好美 敏和(パイオニア) 第17回環境工学シンポジウム2007講演論文集 pp.75-76(2007年7月19日〜20日,大阪市立大学)
  13. 音響機器評価に関する基礎検討 ○石光 俊介(広島市立大学),阪本 浩二(兵庫県立大学),荒井 貴行,好美 敏和(パイオニア),菅原 啓太郎,佐々木 勝弘(東北パイオニア) 第17回環境工学シンポジウム2007講演論文集 pp.95-98(2007年7月19日〜20日,大阪市立大学)
  14. 自動車加速時の時間-時間解析と聴感評価に関する検討 ○高見 健治(兵庫県立大学),石光 俊介(広島市立大学) 第17回環境工学シンポジウム2007講演論文集 pp.107-110(2007年7月19日〜20日,大阪市立大学)
  15. Phase Corrected Filtered Error LMSアルゴリズムの多チャンネル化と船内騒音への適用 石光 俊介(広島市立大学),◎柴谷 直明(兵庫県立大学),清水 聖治(大島商船高等専門学校) マリンエンジニアリング学会平成19年春季マリンエンジニアリング学術講演会講演論文集 pp.43-44(2007年5月15日〜16日,東京海洋大学)
  16. オーディオ用アルミ・鋳鉄合金インシュレータの開発 石光 俊介(広島市立大学),阪本 浩二(富士通テンテクノロジ),◎荒井 貴行(兵庫県立大学),戸田 裕之,トコルダ グデ ティルダニンディア(豊橋科学技術大学),堀畑 聡(日本大学),好美 敏和(パイオニア) 電子情報通信学会技術研究報告 pp.45-49(2007年5月24日〜25日,大阪大学)
  17. 楽音による音響用部品評価の検討 ◎石光 俊介(広島市立大学),阪本 浩二(富士通テンテクノロジ),荒井 貴行(兵庫県立大学),菅原 啓太郎,好美 敏和(パイオニア),佐々木 勝弘(東北パイオニア),柳川 博文(千葉工業大学) 電子情報通信学会技術研究報告 pp.51-55(2007年5月24日〜25日,大阪大学)

    研究テーマ



    音をはかる


    時間周波数解析

     以下に示した様々な手法に基づいた非定常信号解析を行います.現在はこれらの方法を 使った音声明瞭度の解析や向上,非定常下での異常診断システム開発の研究に挑戦してい ます.今年はオーディオ音色解析と車内騒音源探査を企業とともに行います.遣り甲斐もあると思います.
     オーディオ音色解析は聴感との対応付けなどの作業に入っていきます.また,ICFの適用も行う必要があります.

    短時間フーリエ変換(STFT)
    時間周波数解析の昔から有る方法
    Wigner分布(WD)
    1980年から量子力学で使われていた高分解能時間周波数解析を非定常信号解析に適用
    wavelet 変換(WT)
    信号処理を聴覚機構と似た手法で実現
    Reduced Interference 分布(RID)
    WDの干渉項を低減した補正WD
    ブロック適応アルゴリズムによるWD(BLMSWD)
    WDの干渉項を適応アルゴリズムにより低減した補正WD.干渉項の抽出も可能
    瞬時相関関数
    マザーウェーブレットに信号を用いて相関解析を行う手法

    (図:Centre of Biomedical Signal Processing and Control, ISVR, University of Southampton)

    自動車音の解析

    ブロロロォォォォ

    現在,車内音は静けさだけではなく,音環境としての快適さが追求されるようになってきました.
    これをサウンドデザインといっています.
    車内音をサウンドデザインするためには騒音がどこから来るかを考える必要があります.
    特に加速時にはエンジンの音が支配的になりますので,エンジンのどの音が車室内にやってきているのかをとらえてあげないとサウンドデザインに貢献できません.
    この研究はエンジン音の内,吸気音にスポットを当てて,それと車内音の関係を簡易的に計測する方法の提案とどのようにすれば快適な音になるかを聴感実験を行いました.
    結果的には
    ・この簡易的な方法は従来の手間のかかる方法に取って代わることができそうであること
    ・聴感実験により高級感やスポーティ感などの印象が加速時の時間変化に関連しそうであること
    がわかりました.
    この研究はこの秋にヨーロッパで行われた車内信号処理の国際会議でも好評を博しました.
    Study on Noise Source Contribution of Accelerating cars and its Audibility Evaluations S.Ishimitsu, the 2005 Biennial on DSP for in-Vehicle and Mobile Systems, pp.1-5, Sesimbra, Portugal, September 2-3, 2005
    2005.9.15

    オーディオ信号処理(聴感印象の客観的評価に関する研究)

     オーディオシステムなどにおける聴感印象に即した計測方法として,再現性に優れた静的計測が主として行われており,動的な特性を計測する方法についてはまだ確立していません.そこでその指標として,非定常信号解析方法により音質差を表現する”動的”評価手法について検討し,聴感印象との関連についての調査を行っています.
     オーディオを大音量で聞ける試聴室を2005年度建立しました.

    脳波!異常なし!

    ICFを使って,健常者と痴呆者から計測された脳波の瞬時相関解析による痴呆診断を試みています.その結果,おおむね定性的にも定量的にも共に痴呆の判別ができる可能性を示すことができました.(”実信号をAWに適用したウェーブレットによる脳波解析”日本機械学会論文集,70-694, C,pp.1795-1801,(2004.6))


    音をあやつる

    アクティブノイズコントロール

     車も騒音対策はエンジンやその伝搬経路についての物理的なものが主流ですが,最近,HONDAでアクティブノイズコントロールと使った乗用車も出始めました.
    これは自動車だけではなく,船でも同様です.
    これは非常にコストもかかるし、振動伝搬経路の緻密な調査が必要でした。
    たとえば,船の場合ですと,船内全てを物理的に対策しなくても人間の居室のみを対象とし、デジタル信号処理によりその空間で騒音と逆相の音を作り出し、耳障りな音を人がいる場所だけ消せばいいです.
    車の場合だと運転者の座る場所は決まっているわけでから,そこを中心に考えればいいことになります.
    これまでは,本研究室ではあまり居住性について回顧されなかった貨物船や小型船舶に安価で後付けできる装置として検討してきました.

     本年度はS.J.Elliott先生と開発したアルゴリズム検討を行い,高速化の検討をMATLABかC言語によるシミュレーションで行うとともに,音質制御に関する検討も行います.
    LMSアルゴリズム
    Filtered-x LMSアルゴリズム
    preconditioned LMS アルゴリズム
    バーチャルマイク法

        (図:柴谷)

    声を作れ!

    現在,喉頭癌患者の数は年々増加してきており,手術により喉頭を摘出した人は音源機能を失ってしまうために発声が不可能になります.このような機能障害者のためにこれまで様々な代用音声が実用化されてきました.その中の代表的なものに声帯を振動させて発声する食道発声法があります.しかし,その発声法による音声は必ずしも明瞭ではなく,屋外では騒音の影響なども重なって,コミュニケーションに障害が起きているという現状があります.そこで,声帯振動信号から明瞭な音声を生成するため,声道フィルタ特性を用いて声帯振動信号の補正を行うシステムの構築検討を行いました.声道フィルタはクロススペクトル法と学習同定法により作成し,それぞれにフィルタにより生成された音声品質を評価しました.(”声道フィルタによる声帯振動信号の音質向上に関する研究”日本機械学会2004年度年次大会論文集(6), pp.123-124 (2004.9))

    音を認識する

    骨導音認識システムの構築(SRg,Speech Recognition group)

     主として,騒音下での音声認識を対象としています.つまり,アイズフリーハンズフリーなインターフェィスとして音声認識が有益な移動体においては騒音は不可避的なものとなり,ノイズロバストなシステムが望まれるからです.

     F-1の通信システムで使われているマイクを使って,騒音下での認識システムを作 っています.これはunix上でC言語を使って作成してありますので,その使い方を収 得し,音声モデルの作成や補強を行います.昨年は高速話者適応を使ったモデルの適応処理とその効果について検討し,学会賞を取るなどの成果も上げました.


    これは騒音が劣悪な環境でも動作可能な認識システムですので,現在図のような船舶の機関長代行システムの一部として検討しています.
    骨導音による認識だけではなく,骨導音の音声品質の向上についても検討しています.

    音声認識についてをクリックして勉強しなさい
    騒音下における音声認識
    HMM(隠れマルコフモデル)
    オートマトン
    NOVO
    骨導音
    体内伝導音

        (図:山本宏)

    海外交流

    海外との研究者とも交流しています.
    現在,著者は騒音・振動の制御や解析を中心に研究を行っている.そこで今回は制御工学や信号処理分野および自動車メーカなど様々な研究者と交流し,様々な研究分野から今後の研究の方向性確認やヒントを得るべく,野心満々で調査・交流に出かけることにした.まず,英国での訪問においては,共同研究や情報交換を行っているサウザンプトン大学とシェフィールド大学の訪問により,騒音制御技術のこれまで進めてきた研究の成果総括および発展を目的とした.また,ドイツの訪問ではフォルクスワーゲン社への訪問で騒音に関する考え方について意見交換し,2つの工科大学(ミュンヘン,ベルリン)での制御工学分野から様々な研究のヒントを得ること,を目的とした.その結果,制御工学・信号処理に基づく様々な分野の研究現場からシーズやヒントを得ることができただけではなく,国際的人脈も形成できた.研究トピックだけではなく,世界の研究者の研究に対する姿勢や仕事の進め方など刺激を受ける点も多かった.また,研究者はもちろんであるが,学生たちも自分の研究に自信を持ち,大変積極的に議論に加わってきたりする様をみて,研究のみならず今後の教育に関する面でも参考になることが多かった.

    (2003年度YME海外派遣報告(5)ードイツ,英国での交流記 石光俊介 日本マリンエンジニアリング学会誌 第39巻第5号 pp.17-20,(2004.5))より


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