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教員詳細

東 欣吾 [あずま きんご]
助教|工学博士
メールアドレス azuma@eng.u-hyogo.ac.jp
東 欣吾

研究テーマ:パルスパワー技術を応用した薄膜形成技術に関する研究

 パルスパワー技術は電気エネルギーをキャパシタ(コンデンサ)やインダクタ(コイル)一旦蓄えて、高性能のスイッチの操作によってそのエネルギーを瞬時に放出させ、瞬間的に大電力を生じさせる技術です。以前はパルス幅50 ns (10億分の50秒)、波高値 400 kV(40万V)の高電圧パルスを用いて10 kAクラスの相対論的電子ビーム(光の速さに近い速度をもつ電子の流れ)を発生させていました。瞬間的な電力は原子力発電所の出力に相当します。但し、5分に一回程度しか発生させないため、時間平均すると家庭用電子レンジ以下の電力しか消費しません。現在このような100 kVを超える研究開発からは遠ざかっていますが、もう少し低い電圧(500 V ~10 kV)で高繰り返しのパルスパワー技術の開発に取り組んでいます。
 パルスパワー技術では第一にスイッチの性能が重要です。最近炭化ケイ素(SiC)と呼ばれる材料を使った半導体スイッチが実用化されました。これは従来のケイ素(Si)ベースの半導体スイッチと比べるとより高電圧で使用でき、スイッチング速度(OFF/ONからON/OFFに状態が変わるのにかかる時間)が短いという特徴を持っています。これを使いこなせれば、従来よりエネルギー効率が高く、コンパクトな電源システムが構築できるはずです。様々な産業分野で取り組みが始まっていますが、当方では、物質の第4の状態であるプラズマを生成するためのパルス電源システムの構築を目指しています。また、その技術を応用して金属材料から金属プラズマを作り出す技術の開発に取り込んでいます、金属プラズマは付加価値の高い薄膜を様々の材質の加工物に析出させることができると考えられています。

  • パルススパッタペニング放電装置

    パルススパッタペニング放電装置