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教員詳細

福室 直樹 [ふくむろ なおき]
助教|東京都立大学博士(工学)
メールアドレス fukumuro@eng.u-hyogo.ac.jp
福室 直樹

研究テーマ:めっき法による機能性合金薄膜の創成と金属中の水素の挙動解析

 めっき法は水溶液中で電気化学的還元反応によって素材の上に金属薄膜を析出させる成膜法であり、自動車や大型機械の防食と表面硬化のための表面処理、LSIの銅微細配線形成や電子部品の製造等の様々な分野で幅広く応用されています。私たちは、これらの応用においてより高い特性を示す機能性合金薄膜をめっき法によって作製する研究を行っています。これまでに、無電解めっき法による磁気記録媒体の開発、難めっき材への無電解めっき、めっき膜の内部応力と密着性の機構解明、めっき廃液のリサイクル等について研究成果を発表しています。
 最近では、めっき膜中に共析した水素が膜の構造と物性に与える影響について研究しています。めっき膜中に共析した水素は、膜のひび割れや剥離、物性の経時変化、鉄鋼素材の水素脆化等の様々な問題を引き起こす原因とされていますが、詳細なメカニズムはわかっていません。私たちは、銅めっき膜の室温再結晶が共析した水素の脱離とともに進行することを昇温脱離分析法によって明らかにしました(図1、図2)。めっき技術における水素の問題の解決と、鉄鋼材料の水素脆化と応力腐食割れの機構の解明に取り組んでいます。
 企業からのめっきをはじめとする表面処理に関する技術相談と分析依頼(元素分析、水素分析、X線構造解析、電子顕微鏡観察、物性評価等)に応じて、産学連携にも積極的に取り組んでいます。

  • 室温再結晶前後の銅めっき膜の透過電子顕微鏡写真

    室温再結晶前後の銅めっき膜の透過電子顕微鏡写真

  • 室温再結晶前後の銅めっき膜の水素熱脱離スペクトル

    室温再結晶前後の銅めっき膜の水素熱脱離スペクトル