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教員詳細

海津 浩一 [かいず こういち]
教授|博士(工学)
メールアドレス kaizu@eng.u-hyogo.ac.jp
海津 浩一

研究テーマ:木材組織を模擬したセル構造衝突エネルギー吸収部材の開発

 自動車の車体前部には衝突時に乗員を守るためにクラッシュボックス等の衝撃吸収部材が搭載されている.衝撃吸収部材は衝突時に発生する衝突エネルギーを自らがつぶれることで吸収している.衝撃吸収部材は軽量で高いエネルギー吸収性能が要求されているが,現状の衝撃吸収部材の性能はまだまだ不十分である.そのため,自動車の高速化や軽量化に対して自動車の衝突時に乗員の命を守るために衝撃吸収部材も進化を続けていかなければならない.自然素材である木材組織は拡大するとハニカム構造のように薄い壁からなる多面体のようになっており木材の長手方向に小孔があいている.そのような組織をセル構造という.木材は昔から優れた衝撃吸収部材として用いられてきており,そのセル構造の組織を潰すことで衝突エネルギーを吸収する.我々は優れた衝撃吸収部材である木材組織を模擬し,金属ブロックに機械加工で穴あけをした多孔質のセル構造の衝撃吸収部材を提案した.物体がその衝撃吸収部材に衝突すると小孔をつぶしながら塑性変形することで衝突エネルギーを吸収できる.またその金属ブロックに機械加工によって規則的に配置された複数の孔を設けることで常に同じ性能を再現できるようにした.写真1のように,セル構造衝撃吸収部材に錘を衝突させると,小孔のあいている方向や小孔の大きさなどを変えることで写真2のようにセル構造体の潰れ方が変わり,それに伴って衝突エネルギーの吸収量が変わってくる.我々はその特性を生かして,小孔の配置と寸法を制御することによって衝突エネルギー吸収性能に優れた衝撃吸収部材の開発を目指している.

  • 錘が衝突するときの解析モデル

    錘が衝突するときの解析モデル

  • 直径の異なる小孔が混ざると潰れ方が変わる

    直径の異なる小孔が混ざると潰れ方が変わる