学部・研究科案内

教員詳細

柿部 剛史 [かきべ たけし]
助教|博士(工学)
メールアドレス kakibet@eng.u-hyogo.ac.jp
柿部 剛史

研究テーマ:イオン液体の設計と応用・イオニクス材料の開発

 私たちは「イオン液体」と呼ばれる常温で液体の「塩」を中心とした科学を行っています。イオン液体は有機化合物からなる「塩」であることから様々な化学構造を設計・デザインすることができます(Fig. 1)。また、イオン液体は高分子材料と非常に相性がよく、合成高分子から生体高分子まで様々な高分子材料と複合化することができます。特に地球上で最も豊富に存在しているバイオマスであるセルロースとは相性が良く、一般的な溶媒に溶解しないセルロースをイオン液体は簡単に溶かしてしまいます。これまで多くのエネルギーを費やして溶解していたセルロースを低いエネルギーで溶解することができたことで、セルロースに機能性の置換基を修飾し、有用性の高い材料として利用することができます。イオン液体中で重合性の置換基であるエポキシ基をセルロースに修飾し、3次元架橋反応を行うことで、Fig. 2のような95%以上がイオン液体からなる柔軟なゲルを作ることができます。このゲルはイオン液体の性質を保ったまま、柔軟な固体膜として得られたことで、機能性と安全性を両立した材料として利用できる可能性があります。
 イオン液体は初めて報告されてから約100年が経ちましたが、本格的な研究がスタートしてからはまだ20数年という非常に新しい材料です。様々な分野の研究者が注目しているこの「イオン液体」を使って、日々『何か面白いことはないか?』と楽しんでいます。

  • エ代表的なイオン液体の化学構造と外観図

    代表的なイオン液体の化学構造と外観図

  • イオン液体中で化学修飾を行ったセルロースのゲル

    イオン液体中で化学修飾を行ったセルロースのゲル