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教員詳細

木之下博 [きのした ひろし]
教授|博士(工学)
メールアドレスkinoshita@eng.u-hyogo.ac.jp(送信時は@を半角にしてください)
木之下 博

原子論に立脚したナノ・マイクロテクノロジーを中核とした”実験中心”の研究

下記の研究を実験を中心として、様々な実験装置を駆使して研究している。
その一例として各種摩擦試験装置を下図左に示す。摩擦試験装置に以外にも、
機械的強度測定のための、ナノインデンター(エリオニクス製)、引張試験機、マイクロ引張試験機、
ナノ材料合成に必要なプラズマ装置、真空蒸着炉、高温加熱装置がある。
この他にも世界にも稀な低軌道宇宙環境シミュレーター(超熱速原子ビーム装置)などがある。

1.酸化グラフェンの潤滑添加剤への適用
 カーボンナノ材料の1つの酸化グラフェン(下図右上)は1nm厚さのペーパー構造物質であり、合成が簡単で量産化に向いていることから様々な研究に用いられている。 本研究グループでは、世界に先駆けて酸化グラフェン分散水での非常に低摩擦な性質を発見した。現在、その摩擦メカニズムの解明と、 実用化に向けて水分散以外に潤滑油への分散に関する研究を行っている。

2.木質バイオマスからのナノ材料合成およびその応用研究
 木材を鋳型としてナノ材料の合成研究を行っている。特に、ナノ黒鉛(下図右中)はグラファイト層が球形となってそれが連なった構造で、 導電性カーボンブラックと類似した構造であり導電性および潤滑性が非常に高い。また各種のナノ金属も合成可能である。 現在、より低価格な合成方法の開発、および潤滑添加剤への応用などを行っている。
異分野融合研究での成果

3.ナノ・マイクロ世界の摩擦<バイオ材料、金属材料、基礎実験への展開>
 自動車などの荷重が数百Nの摩擦と比べて、荷重が1mN(一円玉の質量のさらに1/10)以下では、摩擦の様子がかなり変わってくる。 一番影響が大きくなるのが、大気中の水分による凝着力である。 この凝着力によって、摺動部分は固着され動かなくなる。そのためマイクロマシンやMEMSと言った微小機械は動きが制限される。 ただ、生物は巧みな方法で凝着力の問題をクリアーしている。 その一例が砂漠に生息するトカゲのサンドフィッシュの鱗(下図右下)で、大気中で凝着力がほとんど発生しない。 本研究グループではこのメカニズムの解明を行っている。他に金属材料や、摩擦そのものが何によって発生するかを解明する基礎実験も行っている。

  • 様々な摩擦試験機

    様々な摩擦試験機
    他にピンオンプレート、四球試験、転動疲労試験機などもある

  • 摩擦研究対象

    摩擦研究対象
    上から酸化グラフェン、木質ナノ黒鉛、サンドフィッシュ