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教員詳細

宮本 修治 [みやもと しゅうじ]
教授|工学博士
メールアドレス miyamoto@lasti.u-hyogo.ac.jp
宮本 修治

研究テーマ:レーザ・コンプトン散乱ガンマ線源とその応用

 レーザ・コンプトン散乱ガンマ線ビーム源は、加速器の相対論的電子ビームにレーザ光を衝突させて発生する高エネルギー光子ビームで、他の光源にない多くの特徴を持つ。ほぼ光の速度で運動する電子ビームをSPring-8の電子線形加速器で生成し、ニュースバル電子蓄積リングに蓄積する。電子エネルギーは10億電子ボルト(1GeV)で、電子は静止している時の約2000倍の重さになっている。この電子ビームに、レーザ光(たとえば、Ndレーザ:波長1.064µm)を照射すると、電子により散乱され、前方(電子の進行方向)に返ってくる。散乱光はドプラーシフトを受けるため、波長が約1600万分の1となり、原子核の大きさに近くなる。光子1個のエネルギーは、1600万倍になる。
 この方法は、電子のエネルギーやレーザ波長を変えることで、様々なエネルギーのガンマ線を発生できる。さらに、レーザ光の偏光を保つため、他の方法では困難な、直線偏光や円偏光ガンマ線を発生できる。このガンマ線から電子対生成で、陽電子生成する事ができ、材料研究に利用できる。図1は、ニュースバル放射光施設のBL01ガンマ線ビーム実験ハッチで、ガンマ線偏光計を試験している写真である。この偏光計は、宇宙の活動銀河核などから発生するガンマ線の偏光特性を測定して、その起源などを調べるために、衛星に搭載する試験機である。図2は、LCSガンマ線を用いた、核変換の応用例である。長寿命放射性廃棄核種(ヨウ素129)は寿命が1600万年と長いが、γ線照射により寿命25分のヨウ素128に変換でき、短時間で安定核種に変換できる。

  • レーザ・コンプトン散乱ガンマ線ビームライン実験室

    レーザ・コンプトン散乱ガンマ線ビームライン実験室

  • ガンマ線を用いた核変換-放射性廃棄物の消滅処理例

    ガンマ線を用いた核変換-放射性廃棄物の消滅処理例