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教員詳細

中嶋 誠二 [なかしま せいじ]
助教|博士(工学)
メールアドレス nakashima@eng.u-hyogo.ac.jp
中嶋 誠二

研究テーマ:マルチフェロイック薄膜の強誘電体デバイス応用と新物性の探索

 マルチフェロイック材料とは、強誘電性。強磁性、強弾性を併せ持つ極めて多機能な材料で多くのデバイスへの応用が期待されている新材料です。中でもBiFeO3(BFO)は優れた強誘電性を示すことが知られており、大変注目されています。我々はこの物性を明らかにしようとしています。そのために、写真1に示すように原子レベルで平坦で理想的な単結晶薄膜を作製し、様々な物性を評価しています。例えばBFOは電圧を印加すると結晶がひずみ、変形する逆圧電効果を呈します。我々は、より詳細にその特性を明らかにするために、電圧を印加しながら結晶構造を解析することを、物質材料研究機構、JASRI/SPring-8, 東京工業大学との共同研究で行っています。また、新しい物性の探索も行っています。例えば、BFO薄膜に青紫(波長405 nm)のレーザ光を照射することで数十Vもの異常光起電力が発生すること明らかにしました。写真2はBFO薄膜の電流-電圧特性がレーザ光照射の有無により、どのように変化するかを示したグラフです。レーザ光を照射することで電圧が0Vでも電流が流れており、光起電力が発生していることがわかります。発生する開放端電圧はグラフのx軸との交点から、33Vにもなることがわかりました。しかし現状では電流が極めて小さいために太陽電池への応用は難しく、他のデバイスへの応用を探索しています。
 このように、理想的な高品質薄膜を作製しその物性を探索することで、これまでにない新規デバイスの創出を目指しています。

  • AFMで観察した膜厚1μmのBFO薄膜の表面形状

    AFMで観察した膜厚1μmのBFO薄膜の表面形状

  • BFO薄膜の異常光起電力

    BFO薄膜の異常光起電力