佐藤根 大士Hiroshi Satone

准教授|博士(工学)

[mail] satone@eng.u-hyogo.ac.jp

応用化学工学科 化学工学コース
化学工学専攻 環境化学プロセス研究グループ

講義では、教科書の内容をただ解説するだけでなく、実プロセスでどのように使われているか、他の講義との関係性など、習得した知識を利用できるような指導を心がけています。研究では、様々な粉体プロセス、分離プロセスの最適化を中心に、ものづくりから環境浄化までの幅広い研究を行っています。

スラリープロセスの最適化

学べる内容・身に付くスキル

粉と液体の混合物を使用するプロセスの見直し,新規設計を通して現場でもそのまま役立つプロセス設計を学べます。

スラリーとは,水などの液体に粒子が懸濁した状態のもので,身近なものですと,河川の水や牛乳などのいわゆる液状のものから,練りわさびやセメント,粘土等,もはや固体と言った方がイメージしやすいものまで様々です。スラリーは『全く同じ原料なのに,調製する人によってでき上がるものが違う』『同じ人が作っても違うものができる』ということが日常茶飯事のため,プロセスが不安定になるという致命的な問題が発生してしまいます。この気難しいスラリーの特性を理解して最適化することで,より良いプロセスを設計する研究です。

見出し2:研究内容の簡単な説明:写真中心で紹介

液中微粒子の分散状態制御

液中に存在する微粒子の分散状態制御を通して,固液分散系の原理や様々な評価手法を学べます。

液中に存在する微粒子の分散状態は,プロセスによって最適な状態が異なります。例えばセラミックス製造などのものづくりでは微粒子が分散(バラバラに散らばっている)している必要があるのに対して,水処理などの固液分離では凝集(1ヶ所に集まっている)している必要があります。場合によっては,1つのプロセス内で分散状態が良い場合と凝集状態が良い場合が混在していることもあります。この研究では,プロセスに最適な分散状態に制御し,可能であれば分散と凝集を可逆的に変えることを可能にする研究です。