木村 文義Fumiyoshi Kimura

准教授|博士(工学)

[mail] kimura@eng.u-hyogo.ac.jp

機械・材料工学科 機械工学コース
機械工学専攻 ダイナミクス大分野 熱流体輸送学研究室

講義では、教科書通り一編の内容を説明し例題演習を行うのではなく、関連する身近な現象および応用分野についても解説を加え、その科目の重要性や学問としての面白さも理解できるように心がけています。研究では、流体の流れを伴う熱輸送現象の解明とその受動的制御・促進方法について検討を行っています。さらに、得られた成果を実機に応用して更なる高性能、コンパクト化および省エネルギー化することができないか探っています。

流体の流れを伴う熱輸送現象の解明

学べる内容・身に付くスキル

技術者や研究者に必要な熱輸送の流体や熱に関する諸量の計測方法、流体の運動および温度の可視化法などが身に付きます。

空気、水、油など気体と液体を総称して流体といい、流体の流れを伴う熱輸送の形態は対流伝熱と呼ばれています。この対流伝熱は、冷暖房,給湯,乾燥,あるいは各種工業機器の加熱・冷却など、熱交換を必要とする場面では必ずといって良いほど利用されています。本研究室では浮力によって駆動される流体の流れ(自然対流)、ファンやポンプによって駆動される流体の流れ(強制対流)および自然対流と強制対流が相互に影響を及ぼす共存対流についての熱輸送現象を解明することを目的に主に実験によって検討しています。

受動的熱流体制御・促進法の開発

学べる内容・身に付くスキル

実験装置の製作および実験を通して、装置の設計方法、装置部品の加工法、流量や温度の計測法、データ整理・解析、熱交換器の性能評価法などが学べます。

熱流体輸送機器の伝熱量を増大するためには、フィンなどを設置して伝熱面積を拡大することが有効です。しかし、省エネルギー化、コンパクト化、材料コスト低減等の制約を受けることが多く、このような場合には、熱媒体である流体の流れを受動的に制御(はく離・再付着、乱流化、縦渦発生、高温・低温流体置換など)して、圧力損失についてもできるだけ増大させずに伝熱量を増加させる必要があります。本研究室では流路表面に突起を設置するなど受動的な熱流体制御・促進方法の開発に取り組んでいます。