布引 雅之Masayuki Nunobiki

准教授|博士(工学)

[mail] nunobiki@eng.u-hyogo.ac.jp

機械・材料工学科 機械工学コース
機械工学専攻 生産知能工学グループ

講義では、「ものづくり」を支える生産加工技術に関して、単に名称や公式等を記憶するのではなく、それらの技術が発展してきた経緯や関連性について解説することで、今後の技術発展の方向性が理解できる指導を心がけています。研究では、生産加工技術の高度化や熟練技能者の持つ「匠の技」の技能継承に関する研究をおこなっており、これが研究グループ名の由来となっています。

きさげの技能伝承支援システムに関する研究

学べる内容・身に付くスキル

モーションキャプチャを用いた動作解析法や、強化学習やクラスタリングなど人工知能に関する技術を学ぶことができます。

手仕上げ作業である「きさげ」を対象として技能の伝承を支援するシステムの開発を目指している。作業者の身体の動かし方ときさげ品質との関連性を明らかにするために、モーションキャプチャを用いた動作解析ならびに、作業者の勘やコツといった感覚的な情報の見える化を行います。この研究は、熟練者の持つ「匠の技」が退職と共に失われるという問題が提起されてから10年以上経っているものの未だに有効な対応策が確立されていない現状において若手の技能教育ならびに熟練技能者の更なる技能向上に役立つと研究です。

レーザフォーミングを用いた金属板の凹み修復に関する研究

学べる内容・身に付くスキル

レーザ光を金属板に照射して変形させるレーザフォーミング技術ならびにそれらを解析する伝熱・構造解析法に関する技術を学ぶことができます。

レーザ光を適切な条件で金属板に照射すると金属板を曲げることができるというレーザフォーミング技術を用いて金属板に生じた凹みを修復する技術の開発を目指しています。凹み周辺に偏在する圧縮塑性ひずみや引張塑性ひずみを相殺するような適切なレーザ照射条件を設定するために伝熱・構造解析ソフトウェアを用いて解析を行っています。この研究は車のボディの凹みを修復するだけでは無く、スマートフォンや家電製品光沢面への微小な凹凸を形成することができルため、新たな加飾法になることが期待できます。