河南 治Osamu Kawanami

教授|博士(工学)

[mail] kawanami@eng.u-hyogo.ac.jp

機械・材料工学科 機械工学コース
機械工学専攻 宇宙環境熱工学研究室

担当する講義では、定式化されている内容だけでなく、考え方や根本的な理解ができるように心がけてます。研究では、「極限環境における伝熱現象」をキーワードに、研究を行っています。ここでの極限環境とは、宇宙環境(無重力・微小重力)、極低温、超高発熱密度などを意味しています。自分たちで実験装置を設計・製作、さらに画像処理などの技術も融合し、研究を進めています。

超高熱流束や大面積パワーIC等に対応する革新的排熱技術

学べる内容・身に付くスキル

技術者として必要な高度な実験スキル、解析手法が身に付きます。

お互いに混じり合わない高密度低沸点媒体と低密度高沸点媒体を用いて、限界熱流束の飛躍的増大,負荷変動の大きな冷却系で嫌われる沸騰開始時の伝熱面温度のヒステリシスの回避、非凝縮気体 (空気) 混入防止のための正圧作動下での冷却面温度の低減などを実現する、革新的な冷却方法を研究しています。このような冷却方法が開発できれば、データセンターやサーバ運用管理にかかる空調エネルギーが劇的に削減できます。

宇宙環境下における熱流体管理技術

学べる内容・身に付くスキル

技術者として必要な高度な実験スキル、解析手法が身に付きます。

地上では液体を沸騰させると浮力で気泡が加熱面から移動しますが、宇宙で液体を沸騰させると、出てくる気泡は動かずに大きくなり、熱が伝わりにくくなると言われています。しかし、無重力環境で沸騰気泡がどのように振る舞い、熱がどれくらい伝わりにくいか、よく分かっていません。そこで、宇宙ステーションや航空機、落下塔などを用いて無重力実験を行い、詳細に調べています。このような研究は、月面での宇宙活動や深宇宙探査に必要な基盤技術です。