講義では、ものつくりの基礎となる反応、現象が一貫した理論で説明できることが実感できるような内容を心がけています。
研究では研究員の個性を反映した新分子材料の開発をベースに、異分野の研究者との多種多様なコラボレーションによる合成科学の新しい価値の創造を目指しています。
ものつくりの基礎である有機分子の設計、合成、構造決定の一連の過程を身につけることができます。さらに、材料の特性評価を通して光化学、電気化学、触媒化学の基礎についても学ぶことができます。
光スペクトルのうち太陽光に多数含まれ、高い透過性や安全性を持つ近赤外光を活用できる新材料を有機合成化学の手法を用いて開発します。基礎的な有機反応論を用いて工業色素を見直すことで新材料を設計し、時には合成法自体を新たに開発することなどにより実際に合成します。これらの材料はエネルギー・医療・環境など様々な分野で確実なニーズが存在し、産業界からも大きく注目を集めています。基礎(理学)を極めることで社会に役に立つ分子を世に送る工学的研究です。
社会における様々な問題・ニーズに応えられるような具体的な分子を設計できるスキルが身につきます。また、国内外、様々な分野の研究者と対話し調整できる社会的スキルも身につきます。
科学者や産業界が持つ問題を分子の言葉(構造)に翻訳し、共同で課題解決を目指します。化学分野だけでなく、物理学や生物学など全くの異分野から持ち込まれる問題に対し、丁寧な聞き取りと考察を通して解決のための具体的材料を提案します。私たちが有するオンリーワンの分子群には無限の可能性があるはずであり、これがハブとなることで新理論、新技術が広がることが願いです。分子の力を必要とする方はお気軽にご相談ください。