大学の講義では、大学卒業後を見据え、教科書を中心とした最低限の知識の学習に加え、最新のデジタルトランスフォーメーション(DX)に対応できる最新の内容を講義するようにしています。研究では、材料科学と電子顕微鏡法を中心とした研究に加え、小学生・中学生・高校生に材料科学と電子顕微鏡法の大切さと素晴らしさを知ってもらうための教材開発も行っています。
電子顕微鏡法は、物理・化学・生物・医学の分野でよく利用される構造解析手法です。電子顕微鏡法の最新技術を学びます。
デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展にともなう電子顕微鏡法の展開として、レンズ結像を基本とする透過電子顕微鏡法によって得られるリアルタイムの「イメージ」を、一度データベースに蓄積してから利用するのではなく、デジタル・通信技術を応用してリアルタイムに同時共有する「時間・空間・専門」を超えた電子顕微鏡観察法の開発を進めています。加えて、電子顕微鏡と放射光を組み合わせた、電子顕微鏡+放射光 複合観察法ともいうべき新たな組織・構造解析法の開発を進めています。
凝固・鋳造を利用した金属新素材の開発、電子励起を利用した新たな半導体製造技術を学びます。
「地域の得意分野を活かす・既存汎用装置を用いる」に基づいて開発された材料は、(1) 既存汎用装置を使えばすぐに地域で応用展開できる、(2) その地で培われたノウハウを使えば差別化できるの特徴を持ちます。少子高齢化という避けられない壁にぶつかる中、日本における研究リソースはますます厳しくなります。この概念に基づく材料開発は、少子高齢化や人口減少などの社会問題や経済問題に直面する地域に夢と希望を与え、「未来を拓く科学技術の創造」と「社会の持続的発展」をともに実現する新たな材料開発の一例であるとも言えます。