せっかく工学部へ入学したのですから、将来優れた技術者として活躍するための素養を身につけてもらいたいと考えています。講義で得た知識を実験・実習を通じて納得できるよう、学生の皆さんが試行錯誤しながら学ぶ経験を大切にしています。研究活動においても、3Dプリンティングにより生み出される未知の金属組織や特性を、実験を通じて自ら解釈する過程を体験してもらいたいと思っています。
3Dプリンティングによる製造を体験しながら、金属材料の設計・組織制御に対する理解を深められます。
3Dプリンティングに適した新しいアルミニウム合金の開発を進めています。3Dプリンティングは複雑な部品を作るだけでなく、材料の溶融凝固を制御することでミクロ・ナノスケールの金属組織を作り込むこともできます。この組織制御の技術を造形体の特性向上に活かすことで、機械システムの高性能・省エネ化に貢献します。
金属材料を扱う技術者の基礎となる組織と力学特性の評価を身につけられます。
金属材料の開発では製造プロセス・組織・特性の関係を理解することが重要です。本研究ではアルミニウム合金を対象に、顕微鏡観察・力学試験・SPring-8におけるX線測定を組合せ、特性に対する組織の役割を定量的に評価します。得られた知見を製造プロセスの最適化に応用し、金属材料の更なる高性能化に貢献します。