本研究グループでは、環境問題に関して工学的立場から社会に貢献することを教育・研究の基本理念としています。
そのために、多孔体・粉粒体・膜材料などの機能性材料の創製、さらにそれらを用いた化学プロセスの構築を目指して研究を実施しています。
例えば、天然資源には人類が生きる上で有用な物質が含まれていますが、通常はそのままの状態では使用できません。
天然資源の精製過程では、その中に含まれる有用な物質を濃縮するとともに有害な物質を除去する必要があります。
この精製過程には多量のエネルギーを必要としますが、化学技術者の弛まない研究開発を経て効率的な精製技術が確立されました。
このような精製技術は化学工学において分離工学と呼ばれ、化学工業は分離工学と共に発展してきました。
分離工学は、液体から気体、気体から液体、液体から固体のように液相・固相・気相の3つの異なる相の間での相変化を利用した技術です。
本研究グループでは、液体と固体との間での相変化や物質移動を利用した研究を実施しています。
液固相変化を応用した分離操作は、操作条件によっては高純度な物質が得られるため、高度分離技術には欠かせない単位操作です。
また、製品として固体が得られることから、化学工業や医薬品工業などの分野では、最終生産プロセスに多く応用されています。
本研究グループでは、晶析・吸着・粉体・膜材料に関連する省エネルギー高度分離技術の構築を目指し、教育および研究活動を行っています。
===混ぜればゴミでも分離すれば資源===