研究一覧(1995年1月〜12月)


球状黒鉛鋳鉄の被削性
  奥田孝一
  日本機械学会講演論文集, 954-1, 7

 本研究は超硬,コーティッド超硬,サーメット,セラミック工具を用いて,球状黒鉛鋳鉄の旋削加工を行い,工具寿命の観点から球状黒鉛鋳鉄の被削性並びに工具性能について検討した.

工作機械設計における形式決定へのAHPの応用に関する研究
  布引雅之,長谷川素由,奥田孝一,濱田良隆
  1995年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集, 7

 設計において機械形式は段階的に具体化されるものと考え,要求に対して適切な機械形式を選択する方法論について検討する.ユーザから与えられる様々な要求に最も適した形式を選択するには,多数のパラメータが絡み合う複雑な評価を行う必要がある.本研究では階層分析法(AHP)を応用し,評価項目階層構造の作成,一対比較による角形式の特徴抽出,評価項目の重み付けのプロセスに分割し,簡便に形式決定を行える手法を提案し,その有効性を検討する.

フラクタル次元を用いた機械加工表面のモデリングに関する研究
  長谷川素由,奥田孝一,布引雅之,宮元誠,劉建成
  1995年度精密工学会春期大会学術講演会講演論文集, 1005

 フラクタル次元を用いた機械加工表面のモデリングを試みる.まず,旋削加工面の断面曲線のフラクタル次元と加工条件との定量的関係を多変量解析によって求め,次にARMAモデルによって生成された変動のフラクタル次元とモデルのパラメータとの関係を定式化する.フラクタル次元を介して,ARMAモデルのパラメータと加工条件を関係づけることによって断面曲線のモデル化を行う新しい手法を提案し,その有効性を検討する.

カオス理論を用いた表面粗さ解析に関する研究
-Radial Basis Functionネットワークによる卑賎系特性の同定-

  長谷川素由,奥田孝一,布引雅之,宮元誠,劉建成
  1995年度精密工学会秋期大会学術講演会講演論文集, 643

 本研究は,切削加工面のような比較的滑らかな非周期的断面曲線を有する表面の粗さ解析にカオス理論を適用し,断面曲線に内在する非線形特性を明らかにしようとするものである.本報ではニューラルネットの一種であるRBF (Radial Basis Function)ネットワークを用いて旋削加工面の断面曲線のモデル化を行い,表面粗さに内在する非線形性特性の同定を試みた結果を示す.

切削、研削加工表面の表面キャラクタリゼーション
  長谷川素由,劉建成
  精密工学会誌, 61, 1537 (1995)

 切削,研削加工面の表面キャラクタリゼーションにフラクタルとカオス理論を用いると,断面曲線と加工条件との定量的関係が明示できることを明らかにした.