バンプめっきの形状制御−レジスト角度の影響

近藤和夫*,田中善之助*,福井啓介
*岡山大学
電子情報通信学会技術研究報告,CPM97-145, p.49-55(1997)

バンプめっきの形状を決定する電流密度分布を二次電流密度と拡散律速とにわけて解析した。二次電流密度分布ではレジスト側壁角度が負またはゼロの場合,カソード端部での電流が減少する。Wa定数が大きい場合も端部での電流が減少する。拡散律速の電流密度分布では,負またはゼロのレジスト側壁角度が外部周辺からの拡散を抑制し,端部での剥離渦の発生を助長する。これらの外部周辺からの拡散の抑制と端部での剥離渦の発生が,端部での電流を減少させバンプの横拡がりを抑制する。Pe数が1.31,41.6,1407.2の場合について,レジスト角度が-10,0,30°での電流密度分布を解析した。これらの電流密度分布を支配する剥離渦の発生と外部周辺からの拡散による物質移動に関し考察した。バンプの横拡がりを抑制する方法についてその要点をまとめた。