機械工学専攻博士前期課程2年生の甲斐宙斗さんが令和2年度の溶接学会奨学賞を受賞しました.
この賞は,溶接・接合分野へのより強い関心を促し,次世代の溶接・接合研究者,技術者としての発展と溶接学会での今後の活躍を期待して学生に対して授与される賞です.
甲斐宙斗さんは,直接溶接が難しい組み合わせであるAl 合金(A5083)と軟鋼(SS400)との接合において,
SS400 をスタッド側,A5083 をワーク側という組み合わせに対して摩擦スタッド接合を行い,
その接合現象を詳細に観察するとともに接合部である圧接面から破断しない良好な継手を得るための圧接条件を確立するために検討を行いました.
この結果は,実用工業部材としても要求があるスタッド側よりもワーク側の母材強度が低い組み合わせについて,
摩擦スタッド接合により継手が作製可能であるという重要な手がかりを得たものであり,今後の展開が期待されます.