梅山 有和Tomokazu Umeyama

教授|博士(工学)

[mail] umeyama@eng.u-hyogo.ac.jp

応用化学工学科 応用化学コース
エネルギー材料化学研究グループ

講義では、身の回りのもの・現象と関連づけて化学を身近に感じられるように心がけています。また実験授業では、分子を作り出す唯一の学問である化学を、目で見て手で触って実感できるにしています。
研究では、基礎的現象の理解を重んじつつ、化学の力で世界のエネルギー問題解決に役立つ材料を開発できるよう、日々努力しています。

有機薄膜太陽電池の材料開発

学べる内容・身に付くスキル

化学者として大変重要な、新しい分子をデザインして実際に合成し、きれいにした上でその構造を同定するという、一連の有機合成のノウハウを学べます。また、自分で作った分子を使ってデバイスを組み立て、それを評価するスキルを身につけられます。

次世代のエネルギー源として期待されている有機薄膜太陽電池の研究に取り組んでいます。具体的には、光を電力に変換する光活性層に用いる新たな共役系分子の創出を行なっています。有機薄膜太陽電池は、有機化合物を用いるからこそ実現できる、汎用シリコン太陽電池にはないメリットが数多くあり、サステナブル社会の実現につながります。また、デバイスに透明性、軽量性、柔軟性を持たせることができるため、これまでにない産業を生み出すことができると期待されています。

ナノ構造材料の光機能化

学べる内容・身に付くスキル

一連の有機合成に加え、ナノ構造材料に適した固相反応法や、光電子分光・電子顕微鏡観察などの構造同定手法を学べます。また、共同研究を通してレーザーを用いた時間分解分光法などの光物性評価に対するスキルを身につけられます。

単層カーボンナノチューブやグラフェン、遷移金属ジカルコゲニドといったナノ構造材料は、それ自身で興味深い物性を示すナノテクノロジーの基幹物質ですが、それらをより高度に、かつ自在に機能化することを目指して、有機分子と複合化させる研究を行なっています。特に、有機合成の知見を活用し、光機能を有する共役系分子をナノ構造材料に共有結合でつなげることに取り組んでいます。複合化することで生まれるシナジー効果を活かして、光エネルギー変換素子に応用することを目指しています。