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- 機械知能コースとは?
機械知能コースは,機械系工学とその周辺の工学全般に必要な学問知識や技術を習得するためのコースです.
主に,ロボット関連分野の専門家から構成され,ロボティクス,マイクロマシン,エレクトロニクス,メカトロニクス,計測,制御,加工,材料,物理など多岐に及びます.ただ漠然と機械を学びたいと思い,機械系工学を選んだ学生諸君,皆さんの身近な機械を思い浮かべてください.純粋な機械要素のみで動く機械がなかなか存在しないことに気づくでしょう.
皆さんが代表的な"機械"と考える自動車を例に挙げてみましょう.自動車は,エンジンやギア,これらを接続するシャフト,全てを支えるフレームなどの多くの機械要素から成り立っています.しかし,自動車は果たしてこれらを組み合わせただけで動いているのでしょうか・・・?答えはNOです.
例えば,エンジンに動作指令を出すのはコンピュータで,それを操るのは人間の動作です.ブレーキ動作やサスペンション動作なども同様に,人間もしくは道路の凹凸などからの情報を元に,コンピュータが判断して適切な動作を実現しているのです.つまり,自動車は機械要素のみで動いているのではなく,人間と自動車とをリンクするエレクトロニクスやメカトロニクスと機械要素との組み合わせで動いているのです.
機械知能コースは単に"機械要素のみ"を学ぶところではなく,"機械とその動作に必要な周辺学問・技術"とを総合的に学ぶことができる学問融合コースです.学部生諸君,機械知能コースで機械,電気・電子,物理などの学問を総合的に学び,これらの学際研究の楽しさ,新しさ,奥深さを体感してみてはいかがでしょうか.
- 材料知能設計研究グループとは?
材料知能設計研究グループでは,これからの機械要素として注目されている"マイクロマシン"に関連する研究を行っています.
マイクロマシンとは日本で作られた言葉で,米国ではMEMS(Micro Electro Mechanical Systems),欧州ではMST(Micro System Technology)と呼ばれる微小電気機械要素を指しています.代表的なマイクロマシンには,自動車のエアバック動作に使われている加速度センサや,Wiiなどのゲーム機に搭載されているジャイロセンサ,携帯電話に内蔵されている高周波スイッチなどがあります.
当研究グループでは,主に,このような多種多様なマイクロマシンに使われている材料の作製や強度・寿命の評価,そして,これらを実現するための技術開発を行っています.また,最近では,形状記憶合金薄膜や自己伝播発熱多層膜などの面白い機能を発現する材料を使って,新しいマイクロマシン作りにも挑戦しています.
薄膜材料を作る技術や物性を評価する技術は,とても高度で難しいです.それは,薄膜などの材料の寸法が,数ナノ〜数十マイクロメートルと極めて微小であることに起因します.しかし,その反面,薄膜材料には面白い現象が多く潜んでいます.我々は,このような面白い薄膜材料を如何に精度良く,再現性良く作製するか,薄膜材料が発現する肉眼では見えないような些細な現象を如何に精度良く計測するか,そして,特殊な薄膜材料の特長を活かし,誰もが考えつかなかった新しいマイクロマシンを開発するか,に研究の主眼を置いています.
これまで,皆さんの先輩が試行錯誤して構築した実験技術や材料の評価結果は,論文,国際会議,国内学会を通じて高い評価を得てきました.
学生時代に何か一つでも"私はこれを頑張った"というものを持ちたいと思っている学生諸君,是非,機械知能コースに来て,そして,材料知能設計研究グループの一員として,研究生活を一緒に楽しみましょう!
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- 教育と研究の調和を目指して
材料知能設計研究グループでは,マイクロデバイスに関連する材料の作製・評価を中心に研究活動を行っています.
材料作りでは,一源/多源スパッタリングや反応性スパッタリングなどによる様々な機能性薄膜の開発を主な仕事にしています.材料評価では,薄膜やマイクロ・ナノ構造材料の機械的特性を高精度に調べるための技術開発や,デバイスの信頼性評価に係わる研究を行っています.
私たちは,研究・技術を通じて,微力ながら社会・産業に役立つことができれば幸せです.皆様に使っていただける研究や技術を構築していくこと,皆様がお困りの問題や技術課題を共に解決していくことが,私たちの喜びです.
そして,研究を通じて学生と共に"仕事"をし,仕事に対する心構えや厳しさを学生に教え,結果が得られたときの喜びや達成感を共に味わい,将来の社会に貢献できるだけの知識・技術・耐力を備えた,優れた人材を輩出することを常に心がけています.
私たちの教育に対する考え方,研究内容にご興味をお持ちの方は,お気軽に担当者までご連絡下さい.
研究グループ構成員一同,皆様とお仕事をご一緒できることを楽しみにしております.
連絡先 [TOP]
兵庫県立大学 大学院工学研究科 機械系工学専攻 機械知能工学部門
材料知能設計研究グループ
生津 資大 (なまづ たかひろ)
〒671-2201 兵庫県姫路市書写2167
TEL : 079-267-4962(直通)
FAX : 079-267-4975
E-mail : namazu at eng.u-hyogo.ac.jp ( at を@に置き換えてください)