研究グループの紹介
ナノ・マイクロ機械システム研究グループ
Nano- Micro Mechanics and Systems

奥田 孝一 (おくだ こういち) |
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教授 | ||
専門分野 | 切削加工 |
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布引 雅之 (ぬのびき まさゆき) |
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准教授 | ||
専門分野 | レーザー加工 |
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荒木 望 (あらき のぞむ) |
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助教 | ||
専門分野 | 計測制御工学 |
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児玉 紘幸 (こだま ひろゆき) |
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助教 | ||
専門分野 | 切削加工、データマイング |
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研究紹介
ナノ・マイクロ機械システム研究グループでは、難削材料加工・アモルファス金属などの新材料加工分野への応用を念頭に、ナノ・マイクロオーダーの微細加工・超精密加工技術や、加工機等の機械を構成する周辺機器の制御技術を統合したものづくりシステムに関する研究を行っています。近年の主な取り組みを2例ほど紹介します。1つ目は、表面弾性波型マイクロポンプに用いられるニオブ酸リチウムを、溝加工したときの切削特性を明らかにすることです。ニオブ酸リチウムは強い結晶方位依存性を持つ脆性材料であることから、切削方向を変化させると仕上げ面性状に大きな違いが見られます。取り組みの過程で、約5μm以下の切込みで延性モード切削が可能であることがわかりました。また、切削加工溝を利用することで、SAWの粉体輸送が行えることを明らかにしました。2つ目は、ガラス遷移を示す結晶構造を持たないアモルファス金属材料であるZr基金属ガラスの、微細加工切削特性を明らかにすることです。金属ガラスのバルク材は、金属ガラス研究グループおよびナノ結晶材料研究グループから提供されています。金属ガラスは、結晶合金に存在する粒界や特定のすべり面をもたないため、高強度、低ヤング率、高耐食性、高透磁気性などの機械的特性を有しますが、熱伝導率、比熱が小さいため、切削工具の低寿命化を引き起こします。さらに切削熱により、金属ガラスは加工面にガラス遷移挙動を示しますが、ダイヤモンド工具を用いた切削では、加工面を鏡面に仕上げることが加工であることを明らかにしました。また、高切削速度域では、溶融後に結晶化した金属ガラスが切削工具に凝着する現象や、切削加工面の再結晶化により加工面粗さが低下することなどを明らかにしました。今後の応用研究に期待を寄せています。
キーワード
超微細形状加工、超精密仕上げ面、三次元微細構造の切削加工、微細金型